税理士は、税務に関する専門家として、独立した公正な立場において、申告納税制度の理念にそって、納税義務者の信頼にこたえ、租税に関する法令に規定された納税義務の適正な実現を図ることを使命としています(税理士法第1条)。
固い表現から入りましたが、簡単には税金のエキスパートであるということです。税理士とはどんな業務を行うかをまずご案内します。税理士法第2条、税理士の業務を簡潔にしたものです。
日本税理士連合会のHPより抜粋
この税務代理、税務書類の作成、税務相談の業務は、有償、無償を問わず、税理士でなければできません(独占業務)。また、税理士でない者は、「税理士」「税理士事務所」又はこれらに類似する名称を用いてはならないことになっています。たまに税理士法違反で逮捕される記事が載りますが、上記の独占業務を無資格で行った場合がほとんどです。
最近では会社の「会計参与」という取締役に似たポジションに就任して「外注」先ではなく事業会社の立場として活躍するケースも増え、活躍の場が広がっています。しかしながら「会計参与」制度はまだまだ企業側にも税理士側にもメリットが多い制度にはなっておらず、導入企業は少ないのが現状です。
平成十六年の調査では税理士は高齢の方が多いようです。70歳代が3割も占めているとは驚きの数字です。
| 20歳代 | 1.1% | 30歳代 | 10.4% | 40歳代 | 15.6% |
|---|---|---|---|---|---|
| 50歳代 | 19.3% | 60歳代 | 18.4% | 70歳代 | 29.1% |
| 80歳代 | 5.4% |
会計処理、税務申告面でもIT化が進む中、専門家選定の視点で大事なのは税理士のIT対応力です。年齢との関係で考えると、企業や家庭にもパソコンが普及し始めました時代に企業の中でITを活用しなければいけない環境に置かれた40歳代中ごろまでが、パソコンが生活の身近にあり業務としても普通に使える方が多い世代です。それ以上の世代になると優秀な事務所スタッフを雇用しなければこのスピードの時代に対応することは不可能となっている場合が多いです。40歳代以上の税理士の場合は、会計事務所のIT対応力は必ずチェックして頂きたく思います。
税理士に頼まなくても経営者自身、会社自身で税務申告はやり遂げることは可能です。ただし、その時間や労力を売上や利益の最大化に向け使うことの方が優先されるのではないでしょうか?
税理士というと一般的には「顧問」的側面が強いですが、時間をお金で買う感覚で税理士と契約することも一考の余地があると思います。
必ずしも金額が安いことが良いのではありません。良質なサービスを適正な値段で受けることが重要です。平成14年税理士法の改正により報酬規定が撤廃され、それ以降は税理士本人が独自の観点で報酬が決定することが可能になり、税理士報酬は下降傾向にあります。
現在では税理士自身のホームページにおいて報酬を公開しているところが多くなってきています。税理士及び税理士法人の特徴もかなり出ているともいえます。訪問回数や売上規模によっても料金は変わりますし、記帳代行等のサービス内容も多岐に渡り単純に比較がしづらい場面もあります。業務内容を細分化し報酬を安く見せている場合もあり、きちんと契約前に考えられるフルサービスの年額の見積もり等を取ることをお勧めします。
一般的な報酬例として『相場』を把握しておくことも大切だと思います。
| 売上高 | 法人関与先の月額報酬 | |
|---|---|---|
| 1億円以下 | 3万円以下 46.9% | 3万円超 5万円以下 45% |
| 1億円超5億円以下 | 3万円超 5万円以下 49.2% | 5万円超 7万円以下 31.1% |
| 5億円超 | 5万円超 7万円以下 26.9% | 7万円超 10万円以下 34.2% |
【参考】東京税理士会アンケート結果より
社会保険労務士(以下「社労士」という)の仕事を一言で言うならば、「人事・労務・社会保険に関する法律を扱う唯一の国家資格」=【ヒトに関する専門家】と表現できます。
未払い残業、セクハラ・パワハラ、メンタルヘルス問題やライフワークバランスなど、世間の感心事や国の政策、さらには企業の悩み事は、ほとんどが【ヒト】に関することになります。しかしながら、企業が【ヒトに関する専門家】の社労士を活用しているケースはあまり多くありません。
これはどうしてなのでしょうか?弁護士や税理士など、他の士業(しぎょう)と比較すると知名度が低い社会保険労務士。統計では、税理士の企業関与率が90%を超えているのに対して、社会保険労務士はあるデータでは20%以下といった状況です。知名度も低いし、どう活用できるのが分かりにくいのも社会保険労務士の特徴です。皆さんが少しでも社会保険労務士の仕事を知っていれば、選ぶ際に役立つこと多いと思います。【ヒト】に関する悩み事の早期解消にもつながっていくことでしょう。
社会保険労務士(以下、「社労士」と略します)の仕事を一言で言うならば、「人事・労務・社会保険に関する法律を扱う唯一の国家資格」=【ヒトに関する専門家】と簡単には表現できます。つまり、社労士との関わりが必要になってくる時期というのは、企業の創業期以降である「成長期」や「成熟・変動・変革期」とも言えるわけです。
例えば、一つの事業が拡大発展していくと、企業には従業員が必要※① になってきます。
従業員が増えていけば、組織の意思疎通や社内ルール策定が不可欠※② になってきます。また、従業員の出入りも頻繁※③ になり、経営者一人では全従業員を把握することが困難になってくるでしょう。時には、経営者の意思に反して、企業が進むべき方向とは違う方向に向かってしまう従業員※④ が出てくる可能性もあります。従業員の中には、進む方向は一緒でも処遇や待遇に不満を持つ者※⑤ もいるかもしれません。
そのような場合は、経営者は何らかの措置をとる必要があります。しかしながら、「一人ではなかなか対応ができない…」、「忙しくてそれどころではない…」、など、人への対応が遅れている企業は少なからずあるわけです。特に中小企業のほとんどは、日々の業務に追われてしまっているのが現状でしょう。そこで、経営者の右腕となる幹部従業員が必要※⑥ になってきます。時には、経営者の相談役やパートナーも必要※⑦ になってきます。
もう少し付け加えますと、事業は順調な状態が続くとは限りません。追い風が吹いている時もあれば向かい風が吹くときもあるわけです。よく言われることですが、組織力はボートレースの様なものです。たった一人でもこぎ手のタイミングがずれるだけでブレーキがかかり、そのこぎ手はチームの中でマイナスにさえ作用してしまいます。つまり、こぎ手を統率する指揮官の役割が非常に重要※⑧ になってくるわけです。世間で向かい風が吹いているときであればこそ、タイミングのずれた従業員を出さないようにしなくてはなりません。
そのため、経営者が行わなくてはならないこと若しくは重要なことは、「企業として進むべき方向を従業員に知ってもらい、理解してもらい、納得してもらうこと」※⑨ に尽きます。このことを経営者は常日頃より心がけ、継続的に行う必要※⑩ があります。それができている経営者や企業では、いくら向かい風が吹こうとも、それに負けないような経営者と従業員との関係が築かれており、いつ何時でも組織としての一致団結力を十分に発揮し、ひとつの進むべき方向に向っていくことでしょう。
以上、10項目の「注釈」(問題・課題解決場面)に沿って、社会保険労務士の活用ポイントを解説します。
恐らく皆さんが想像されているより、社労士活用の範囲は広いではないでしょうか?また税理士・弁護士等他の資格者に比べ、費用等でも比較的安価で活用できるケースが多いのも社労士の特徴です。後で述べますが、給与計算や総務・人事業務のアウトソーシング先としても社労士事務所を活用するケースが増えています。
開業している社労士の平均年齢は57.7歳(男59.4歳、女48・5歳)となります。特に20歳代・30歳代という比較的若い年齢層は全体の10%ほどであり、業界全体が高齢化している状況です。
| 20歳代 | 0.9% | 30歳代 | 9.8% | 40歳代 | 19.2% |
|---|---|---|---|---|---|
| 50歳代 | 21.4% | 60歳代 | 25.8% | 70歳代 | 18.7% |
| 80歳代 | 3.5% |
全国社会保険労務士会連合会 第四回社会保険労務士実態調査報告より資料抜粋
平成十四年の社労士法改正に伴い、公正有効な競争の確保等の観点より報酬規定が撤廃されました。よって現在の報酬は開業社労士事務所や法人が独自に決定してよいことになっています。ここでは一般的な社労士事務所の報酬(顧問・手続報酬例)をご案内いたします。
| 人員 | 4人以上 | 5~9人 | 10~19人 | 20~29人 | 30~49人 | 50~69人 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 報酬月額 | 20,000円 | 30,000円 | 40,000円 | 50,000円 | 60,000円 | 80,000円 |
| 人員 | 70~99人 | 100~149人 | 150~199人 | 200~249人 | 250~299人 | 300人以上 |
| 報酬月額 | 100,000円 | 130,000円 | 160,000円 | 190,000円 | 220,000円 | 別途協議 |
| 1. 関係諸法令に基づく諸届等 | 報酬額 | |
|---|---|---|
| (1) 諸届、報告 | 15,000円 | |
| (2) 許認可申請 | 30,000円 | |
| 2. 就業規則、諸規程等の作成・変更 | 報酬額 | |
| (1) 就業規則 | 200,000円~ | |
| (2) 就業規則の変更 | 協議 | |
| (3) 賃金・退職金・旅費等諸規程 | 各 100,000円 | |
| (4) 安全・衛生管理等諸規程 | 各 100,000円 | |
| (5) 個人情報保護規程 | 100,000円 | |
通常よりも高額の場合、サービスの質(訪問回数、情報提供、アドバイス、人柄、事務所のノウハウなど)が高く、会社にとってプラスになることがありますが、ただのぼったくりかもしれません。高額な見積りの場合は、その社労士の実績・経験・事務所運営方針等をきちんと見極める必要があります。
社労士の業務・活用ポイントと現状はご理解いただけたでしょうか?「予想していたより、年配者が多いな」「売上管理と同じくらい人事管理も大切なんだ」など、いろいろなご意見が聞こえてきそうです…。
さて、ここでは社労士選びのポイントについてご案内いたします。実践向けで役に立つポイントばかりを選びましたのでご参考にされてください。
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